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夢のない絵

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劇場版「涼宮ハルヒの消失」

どうしてここまで面白いか!
ここまで面白くしてくれなくても十分楽しんでいたのに…。

以下感想です…



原作の中でも傑作と謳われていた劇場版涼宮ハルヒの消失を観て来ました。
公開から2ヶ月も経ってるのに池袋は半数近く埋まってました。俺にしちゃ珍しく友達数人で集まって観に行ったので終った後はもっと語りたかったのですが、後から観てない後輩が来たので、喋っちゃ悪いかなと思いほとんどそいつの身の上話を聞いただけで帰ってきました。女の子連中は先に帰っちゃうし、もう一人は2回目で長門の為だけに来てたみたいだし。
まずオープニングでラジオ体操しているハルヒのシルエットがかわいかった。いつもはテレビ、もしくはPCのモニターで聴いているOPが劇場に響いているのは何か感慨がありますな。OPと共に流れるのはSOS団の日常の風景。こうして、いつもは自宅で見ていて観慣れたキャラクター達の日常風景がスクリーン内に映っているという余所行き感は、どこかドラえもんを彷彿とさせますね。そもそもハルヒの原作自体がドラえもんをモチーフに書かれた所が少しあるんじゃないかなーと思ってます。日常の中にSF的非日常があったり、レギュラーが5人なのは主人公のキョンはのび太、一番女の子っぽいみくるはしずかちゃん、頼りになる長門はドラえもん、いけ好かない古泉はスネオで、ハルヒはジャイアニズムをまんま継承しているしね。映画ドラえもんは日常の風景からひみつ道具が入口になってそこから異世界へ物語が展開していくが、対して消失はキョンが日常の中の違和感を覚えることで異世界を認識していく形で展開する。
舞台は日常と同じ場所、時代なのだが、自分の知っている日常とは明らかに違う。今回のSF的ガジェットはパラレルワールドですね。ハルヒのアニメは演出に凝っていますが、今回は殊更凄かったね。特に朝倉さんが教室に入ってくるところは最初の見せ場でしょうね。あのシーンだけで何百枚動画書かせたんだってくらいのぬるぬる! 国木田の「どかないと」の自然さ、その自然さが観ている人の恐怖をそそるんですよね。一見するとラノベ原作のアニメの教室の場面を描くにしては過剰な演出と感じる人もいたんではないかと思いましたが、映画だから、ハルヒのこの設定だからこそ映える演出でしたね。
なんか長くなってきたのでかいつまんで感想言うと、僕の中でのピークはある選択をした後、最後にキョンが自問自答するシーン。あれは原作には無いらしいのですが、凄く良かった。キョンが初めてかっこよく見えた! へんに二重人格っぽくなく一人で喋ってるのも良かったし、妥協せずに自分を納得させるところは凄くキョンらしいなぁと思った。ていうかあんな真剣な決心のシーンをアニメでも初めて見た。あんな勇ましい自決のシーンを某シンジ君にも演じてもらいたいと願うのは僕だけじゃないはず。
そして今回の事件の発端である長門のエラー、もとい願いの話はやはり切ないね(あっさり)。しょうがない! こればっかりは! なんか、消失での長門より先に長門オタのキモさを知ってしまっているので、多少のフィルターがかかってしまっているのは仕方ない。長門への感情移入は感情の問題だからね(わけわからん)。それよりも今までは長門っていう存在がよくわからなかったから、今回で少しスッキリした感じ。銀河を支配する情報統合思念体の使いだけど、人間そのものを入れ物にしているから脳の思考回路も人間と同じ。だから精神的な疲れも感じるし、誰かを好きになることもあるという解釈で落ち着きました。
あともうひとつ、ハルヒのポスターを見ていて、何故か歪さを感じました。何が歪かというと、萌えキャラが特大ポスターとなって池袋を行く人の目に付くビルにデカデカと張り出されていて、それが不自然に感じなくなってきたこの社会です。確かにハルヒは人気があるからいくら萌え絵でも不自然じゃないのかも知れないが、萌えキャラだったから人気が出たというのでは必ずしもないのではないか。皆が感じるハルヒの面白さと萌えキャラである必要性は必ずしも同居しないもので、そこには現代サブカル事情が抱える問題が潜んでいる。萌え絵ならばある一定の客層にはウケるので一定の利益が想定しやすいという定説が定着していて、サービス業が客のニーズに応えるのは当然だが、あまりに萌え絵が氾濫しすぎているのではないか。出版社の方は良作に萌え絵を貼り付ける際、萌え絵に抵抗を感じている少数派もいるってことを思い出して欲しいですね。
それと、ハルヒやみくるちゃん、長門が萌えキャラであるのに対し、主人公であるキョンはこういうラノベではありがちなのか、初めは半分モブキャラに近いキャラデザで設定されていたように思える。贔屓目に見ても主人公を目立たせようとして描かれたキャラデザでは明らかにない。主人公があまりかっこいいと感情移入し辛いのと女の子を立たせる為に、という理由でこのようなデザインなのだろうが、この半モブキャラ的扱いだったキャラが主役(ハルヒ)を食う勢いの人気を得ていて、そのキャラデザのまま萌えキャラと共に特大ポスターに並んでも見劣りするように見えないのはやはり歪に感じてしまう。キャラデザはそのままで、アニメのクオリティが上がっているのも同じだ。普通はハイクオリティで作る以上はデザインも上質かリアリティのあるものにしようとするはずだが、ハルヒという作品の性質上、キャラデザを大型変更することなくアニメにし、クオリティだけを上げるという京アニの仕事には恐れ入る。
もともとハルヒというアニメは初めからいわくつきだったよね。第一話が全編自主映画、時系列シャッフル、リアルなライブ演出、その後改めて再放送と新作を時系列順に放送、同じ話を演出を変えて8回も放送…。「こんなことをしても観る奴は観る」というハルヒの需要、京アニの自信が凄い。
さすがにDVDは借りないけど、観てましたよ…観りゃあいいんだろう!という意地で僕もエンドレスエイトは5話まで観てました。今回の消失も「単館でもわざわざ観に来る奴は2、3回観に来るから採算は取れる」と思われてそうで悔しいが、いい仕事をしているので許す、称えます、崇めさせて下さい! 消失をありがとう、感動した!
という、ブログ主は京アニ信者という結論で落ち着きました。今からけいおんが楽しみだ。

糞長くて申し訳ない…最近書いてなかったので近況を。
アニメに関しては最近DVD借りて「サマーウォーズ」と「東のエデン劇場版1」を観たんで
書きたかったんですが、なんとなく余裕がなくて書けなかった。
サマーはデジモンだったし、エデンは2これからだし。
あとニコニコ動画のラジオでアニメを語っている動画があって、
そこで粗方語られていたので満足してしまっていましたね。
気になった方がいたら「ニコニコアニメ夜話」で検索すればmp3でも聴けるようです。
作品によってはコメントありで聴いた方が面白いかもしれません。
今回はそこの消失の回で語られている部分は避けて書いたんですが、
ネタが尽きないですねー。
by uri-yousuke | 2010-04-07 03:53 | アニメ

洋画、アニメ、ラジオが好きな男児


by uri-yousuke
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